成年後見制度の弁護士等の不正 37件過去最悪(2015年)最高裁調査

新聞報道によると、弁護士等による成年後見制度の悪用(預貯金の着服など)が過去最悪の
37件に達したと最高裁の調査で判明したとの発表があった。

2015年は、全体では、不正件数が521件(被害総額:29億7000万円)と前年より300件程度減少
したが、内訳を見ると、専門職である弁護士や司法書士の不正が37件と過去最悪の件数となった。
2014年は22件だった。

専門職の中で、最も多く選任されたのは、司法書士が25.2%、弁護士が20.4%、社会福祉士が
9.9%となっています。

不正を防止するため、お金を信託銀行に預け、家庭裁判所の指示なしでは、払い戻しができない
「後見制度支援信託制度」が2012年にスタートしている。

不正をした理由としては、「自分の事務所の経営状態が悪化した」ということがあるようです。
また、着服したお金をブランド品や競馬などのギャンブルに使用した例もあり、法律家としての
倫理観の欠如が見て取れます。弁護士会や司法書士会の今後の対応を待ちたいと思います。

なお、関連する新聞報道は、以下の通り

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016041302000258.html